アンコールの手拍子を速くする奴は誰だぁ!

架空楽団
<ムーンライダーズBAKA!あがた森魚CRAZY!>

1999.8.16 渋谷 ON AIR WEST

 
SET LIST

映像(開演前のお知らせ・メンバー紹介)

第1部

1.無職の男のホットドッグ
2.羊のトライアングル
3.別れのナイフ
4.溺れろダンディ
5.Rの解答
6.バンドネオンの豹
7.春のナヌーク(白井良明Vo&G)
8.トンピクレンっ子(白井良明Vo&G)
9.君に青空をあげよう(サエキけんぞうVo)

休憩 映像(DRIVE TO 2000、ムーンライダーズ新曲レコーディング風景)

第2部

10.空飛ぶ理科教室
11.BtoF
12.午後のレディ
13.無防備都市(伊藤ヨタロウVo)
14.釣り糸(かしぶち哲郎Vo&AG)
15.Acid Moonright(武川雅寛Vio)
16.スイマー(武川雅寛Vio&Cho)
17.プレリュード〜セリフ〜エアプレイン
18.僕は負けそうだ(鈴木博文Vo&AG)
19.YBJ(鈴木博文B)

休憩 映像(ロキシーオブザベイ・日本少年2予告)

第3部

20.GYM
21.ロスタイム
22.まぶたと胸で覚えている(あがた森魚Vo)
23.ロキシーオブザベイ(あがた森魚Vo&AG+2名)
24.センチメンタル通り(鈴木慶一Vo、かしぶち哲郎Vo)
25.グルーピーに気を付けろ
26.いとこ同士
27.スイートビターキャンディ

アンコール1

EN1.大道芸人(鈴木慶一Vo&G、あがた森魚Vo)
EN2.HAPPY/BLUE'95(鈴木慶一Vo&G、武川雅寛Vio、かしぶち哲郎Per、白井良明G、鈴木博文AG)

アンコール2

EN3.おかわり人生

何度も言うけど架空楽団ってのはムーンライダーズとあがた森魚のコピーバンドである。ただ、もう一言付け加えるとすれば”公認”の二文字。
つまり御本家がソロツアーとかでバックをやってくれと言われたら喜んでやらなくてはならない(まぁ嫌なわけないが)。昨年の公演以降、御本家ソロツアーの岡山公演は全て架空楽団がバックを務めた。 そして年一回の架空楽団のライブには、御本家は喜んでゲスト出演しなければならなくなった(^^)。
恒例となったワールドツアー最終日東京公演も3回目、もう既に前評判から盛り上がっちゃってて大変。

ライブ1週間前、オーナー黒瀬さんからメールが来た。
「お元気ですかー?
 実は架空のライブでビデオ撮影をお願いしたいと思いまして。
 岐阜ライブの腕を買っております。」

迷った。かなり迷った。知人に相談もした。その岐阜ライブを撮ったのはもちろん僕だが、その時正直言ってあまり楽しめなかったという経験も同時にしてるわけで、ビデオを撮るという事のリスクは重々承知だった。迷ってるうちに黒瀬さんから同様のメールがまた来た。かなり切望してるようだ。僕はOKを出した。一人では心許ないので友人を一緒に連れていく事を承諾いただいた。

リハから来てくれとのこと。12時頃からやってるとのことで、それに間に合うには10時頃の新幹線に乗ればいいのだが折しもUターンラッシュ日。1本早めて11時頃到着。ちょっと渋谷を徘徊し、友人と待ち合わせていざON AIR WESTへ。

照明の仕込みをしていたのでそのうちに打ち合わせ。リハは1階で、本番は2階から撮影。その2階からのアングルがかなりきつい。三脚ではアングル的に難しいので柵に肘を着いて撮らなければならない。
音リハが始まる。一つ一つの音チェックはかなり厳密に行われていた。一番ヤバかったのはふくみちゃんのバイオリン。ピックアップの設定がおかしくてどうしても歪んでしまっていた。流石のふくみ嬢もやはり機械には 弱そうだ。なんとか音も決まり音だし。気が付くと客席後方には既にゲストの方々が!。

ゲストリハが始まる。鈴木兄弟以外全員(^^)ちょっとびっくり。
リハで合わせて本番のイメージが出来てその後打ち合わせ、なんてのもアリ。一番顕著だったのがくじらさんとふくみちゃんのダブルバイオリンによる「ACID MOONRIGHT」。最初は普通になぞっていたが、くじらさんからの提案で1コーラス追加でアドリブ!会場もギンギンに冷えてたがマジで鳥肌が立った(本番はそれ以上だった)。
しかしゲストといえども「それじゃ本番おねがいしま〜す」ってやっぱ基本だね。ヤな人いないよ。

リハ終了直ぐに客入れ。2階は関係者だけの席とかいう話だったのだがアレ?一般の方々がどんどんと入ってらっしゃる(^^;でもかしぶちさんも何げに居たりして(^^)上田美由紀(超美人)さんに「何でこんなとこに居るんですか?」とか言われたり。
上も下ももう満員、友人達と1年ぶりの再会を喜んでるうちに始まってしまった。

2曲目「羊」は涙モノだったがリハで既に泣き済み。こういう選曲は架空ならではのもの。ましてや「バンドネオンの豹」なんて超難解な曲すらやってしまうなんて!。コピー魂、それはいかに忠実に再現するかにある。

最初のゲストはやっと出てくれた白井良明!。お忙しい中よくぞ来てくれました!。しかしゲストという肩書きからか、いつものようにハジケる事なく、でも盛り上げてくれた。難を云えば良明さんのギターの音が小さかった!ちょっとアドリブに弱いPAさんでしたな。

サエキけんぞうさんは提供曲シリーズ、僕的には「プレイガール」を歌わせて恥をかかせたかったのだが(爆)。
この後予定では博文さんが出るのだが、さっき湾岸(スタジオ)に電話したら「鈴木です」って本人が出たらしく(^^;ばっくれるつもりだったのか?。

休憩中も映画の予告編のような映像が次々と流れて楽しい。「DRIVE TO 2000」なんてとてつもないイベントみたいだし、ライダーズはホントにレコーディングしてるみたいだし(音は流れなかったが)「日本少年2」なんて最初ネタかと思ったけどホントにやるのね。

2部は最初にコーラスを担当している”リリカ”のお二人のステージから。男女デュオで共に個性的な声なのだがこれが妙なマッチングをしていて楽しい。仲も良さそうだ。因みに今回架空楽団の中で一番はしゃいでいたのは彼等だ(^^)見ていてこっちが楽しくなる。リリカのテープ買いそびれたのがちょっと残念。

2部もゲスト三昧。ヨタロウさんは「全くライダーズとは縁が無いのですが」といいつつも「無防備都市」なんていいトコ突くなぁ。 かしぶちさんは嫌と言えない人らしく、岡山でもいろいろと我が儘訊いてくれたらしい。架空とも気心の知れた感じ(とか言って☆)。 そしてそしてこの方もやっと出てくれたくじらさん!。前述の「ACID MOONLIGHT」は観客を魅了、「スイマー」でもバイオリンソロバトルを魅せてくれた。しかしふくみちゃん、あのくじらさんを前に堂々たるものだ。くじらさんがいつもより小さく見えたよ(ちょっと言い過ぎ)。
そして遅刻のふーちゃんが歌うならまだしも、ベースまで弾いてくれるという大サービス。
気が付くとこれはもう架空楽団のステージではなくなっていた。

黒瀬さんから「映像も押さえといてね」って言われるくらい今回は映像に力を入れていた。「GYM」ではリハの甲斐あって映像と演奏が完璧にリンク!コーネリアスも真っ青(卍)。

そう、「ロスタイム」は本家がやってないのだ!。

3部では御大の登場。あがたさんをまた山田さんが煽る煽る(^^)やはり壊れてくれました。おまけに制作中のアルバムの曲をやってしまうという暴挙にも出た(^^;。
アルバムで1行だけかしぶちさんが歌っているという理由だけで慶一&かしぶちのデュオ(とは言わないか?)このこだわり、そして御本家の人の良さが出ていた。
やることもやって、最後はやはり架空楽団で締めてもらいましょう!しかし3曲で終わり。これからだってのに!。

当然のアンコール、石原さん出るの早すぎ(^^)。しかし慶一&あがたのデュオなんてそう観れるもんじゃないっすよ!。
そしてまさかの5/6ムーンライダーズVS架空楽団。ビートルズのコピーバンドにジョンとポールとジョージとリンゴが居るようなもの。この現実をどう受け止めるべきだ?。

最後の最後は架空で締めましょうよ。しかも本家はもう絶対やらないであろう「おかわり人生」で大団円。
盛り沢山のライブだった。しかし盛り過ぎという話も無くはない。ゲストが多いことは嬉しい事だけど、流れを止めてしまうのは必然。次回は1部で架空の紹介、2部はゲスト三昧、3部で盛り上げてアンコールは全員でガーンといくともっと盛り上がる気がするな。

ファインダー越しに観るライブは言うなればViewsicのライブ生中継を観てるようなもので臨場感がまるでない。時折左目で生を確認(^^;それよりリハと違うとかそういう所で楽しめたりした。
マジで疲れたが、それより疲れたのは打ち上げ(^^;この時にしか逢えない人も居たりして楽しかったが、久しぶりの徹夜はやはりしんどい。朝イチの新幹線で帰るのだが乗り過ごしやしないかと皆に心配をかけてしまった。でもちゃんと名古屋で起きたよ(^^)。用事がなければもっと東京で遊びたかったよ〜!。

余談
良明さんに自作「月面讃歌」アナログジャケットにサインをしてもらったら良明さんが「これ中身無いの?」って。最近DJにハマってるらしくて興味津々でした。
月面ジャケにあとくじらさんと岡田さんのサインが入れば完璧なのだが、今回くじらさんは早々に帰られたみたいで、岡田さんも前回早々に帰られたし、いつになったら完成するのだろう...。

WADA,Takatomo