佐野元春
<アルマジロ日和>
1997.10.14 名古屋クラブダイヤモンドホール
SET LISTWADA,Takatomo1.逃亡アルマジロのテーマ MC 2.ズッキーニ 3.ヤング・フォーエヴァー MC 4.7日じゃたりない MC 5.マナサス MC 6.風の手のひらの上 MC 7.ヘイ・ラ・ラ MC 8.誰も気にしちゃいない MC 9.ドライブ MC 10.ロックンロール・ハート アンコール 1.水上バスに乗って 2.ポップチルドレン 3.僕は大人になった 佐野元春がライブハウスで!!これが今回の一番の目玉だ。彼ほどになると、ホールでないと逆に お客さんに迷惑がかかるというもの。今度出るアルバムのプレイベントとなるこのライブ。まだ 発売前の曲をしかも目の前で聴けるというので、コアなお客さん達が集まった。 最初、ウッドストックのレコーディングの模様が40分ほどのフィルムで流された。 これは後にBSで放映されるらしい。町の喧騒が全く聞こえない場所で、はたしてどんな音楽が創られる のだろう。”ホーボーキングバンド”として初めて創られる音だ。 しかし、40分間立ったままはちょっと辛い。その前に開場からだと2時間近く立ちっぱなしだ。 動いているならまだしも、立ってるだけってのはキツかった。 もう、お客さんは待ちくたびれていた。が、元春が登場するともう、凄い盛り上がりだ。時折 「こいつら、バカじゃねぇか」とも思うが(^^;。 HOBO KING BAND ボーカル 佐野元春 ギター 佐橋佳之 キーボード KYON ピアノ 西本明 ベース 井上富雄 ドラム 小田原豊 元春「今日は古い曲はやらない。全部新曲をやる。しかし、受け入れてもらえるかどうか、少し不安」 とは言ったものの、反応が悪いわけないじゃん(^^)。 そして1曲目にインストを持ってきて肩すかしを喰らわせる(^^;う〜ん。 と思ったらいきなりのポップチューン「YOUNG FOREVER」で全部持っていく!。 セットリストを見ても判る通り、このライブでは普段はあまり喋らない元春がよく喋った。 元春「今日はみんなが近くにいるから、とても嬉しい。今日は何でも質問してくれていいよ」 客「は〜い!」「は〜い!」 元春「質問は後だ」(会場笑) 「7日じゃ足りない」が終わって、例の如く元春コールがこだまする。すると一人が 「こっち来いよ!」(^^)これは番組「HEI!HEI!HEI!」でのトークからのネタだ(^^)。そしたら 元春「オレも行きたい(^^)」 「フィルムで顔に絆創膏を貼っていて「鹿に蹴られた」と言っていたが、あれはウソ(^^)。 本当は虫に刺されたんだけど、日本の虫とちょっと違った。日本の薬つけても、治らなかった」 ってネタしこんでる(^^;。 客「ライオン!」 元春「今日はライオンじゃなくて、アルマジロなんだな(^^)」そして、どうして「アルマジロ日和」 っていうツアータイトルなんですか?という質問にやっと答えてくれた。 「たまたまTVで見たアルマジロが、床の上に置くとぐるぐる回りだし、動物学者が手に取ると丸く なって、また床の上に置くとぐるぐる回るんだ。その様が、自分に似てると思ったから(^^)」 だそうな(^^;。 客「KYON格好良い〜」 元春「KYONは格好良いよ(^^)」そしてKYONと西本明を紹介して、 「彼等はバンドを作ってるんだ。その名は”ザ・プレストンズ!”(会場拍手)。 でもまだ無名(^^;。ホーボーキング−プレストンズが、ラブシャンデリアズ(会場拍手)。 彼等もまた無名(^^;。僕が知らない間にバンドが作られていたんだ(^^)」 ウッドストックレコーディングの話1。 「ウッドストックで何を食べていたかというと、簡単にいうと花と葉っぱ(^^)等のオーガニック食品 だ。暫く食べていたが、好きになれなかった。メンバーの中に、やはり物足りなくってスーパーに 行っては、毎日ステーキを食べてる奴もいた」 客「誰〜?」 と訊くと、メンバー全員無言で小田原氏を指差した(^^)。 「オーディエンスの何人かは明だと思っているだろうけど、うちのバンドで一番よく食べるのは、実は 明ではないんだ。ただ、日曜日に公園でパンを食べるのが好きなだけなんだ」 これも「HEY!HEY!HEI!」ネタ(^^;。 ウッドストックレコーディングの話2。 「行って一番良かったなって思ったのは、敬愛するロックミュージシャンと共演できた事。彼等から いろいろな事を学んだ。約束はできないけど、今度のツアーで是非ジョンサイモンを呼びたい。」 ウッドストックレコーディングの話3。 「ウッドストックに行ってる間、僕は忙しかった。だけどメンバーにはオフの日もあって、 マンハッタンまで車で3時間ほどで行けるので、何をしていたかは知らないけど夜中3時くらいに 帰ってきていた(^^)。 ウッドストックにはピースフルな動物がいっぱいだったので、僕もピースフルになった(^^)。 レコーディングで1番印象に残っているのは、エリックワイズバーグと佐橋君がペダルスチールを 間に歓談している時だ」 サウンド的には、やはりウッドストックだけあって60後半〜70年代アメリカンロックそのものだった。 曲は良いが、はたして今、一般的に受け入れられるだろうか?。 コーラスワークを聴いてると、往年の”はちみつぱい”を思わせるトコがあった。ルーツは一緒だし。 アンコール「さっき古い曲はやらないって言ったけど、やっぱやる」で客は大喜び。 アンコールも終わって「また、次の機会に」と言ったものの、客は納得しない。 フィルム+ライブ合わせて時間的に3時間近くやってるんだから、それは無理でしょ(^^;。 いつもは遠くに見える元春の顔が、とてもよく見えた。たまにやってほしいもんだ。